姿勢改善
姿勢が乱れるとどうなるのか?
もちろん背中が丸い、お腹が出ているように見えるなどの見た目の問題がありますが、それ以外にも様々な体の不調に繋がります。
例えば、肩こりや頭痛は背中が丸くなることにより頭部が前方に移動します。
重力の中で生活している私たちは、頭の重さ(6〜7キロ)を首や肩の筋肉で支えています。
この頭の位置が体の真上にあるならばいいのですが、前方に移動するということは支えるのにものすごい力が必要になります。
これが日常に起こっていたら、筋肉は硬くなり、血流も悪くなり頭痛や肩こりに繋がっていきます。
つまり姿勢が改善していなければ、いくらマッサージをしてもすぐに再発してしまうのも当然です。
人の体は筋膜によってバランスをとっている
テンセグリティ構造体というものをご存じでしょうか?
テンセグリティ(tensegrity)とは、「Tension(張力)」と「Integrity(統合)」の造語です。
張力が引っ張りあって、統合しながら構造を成しているものを指します。
この図のように人間の体も骨格を維持するために筋膜というものがひっぱり合ってバランスをなしています。
この筋膜が緩んでしまったり、ひっぱり過ぎてしまうと、骨格は歪み姿勢は乱れてきます。
猫背だからといって背中を伸ばせばいいわけではない。
人間の体がこの筋膜によってバランスをとっていることにより、猫背になっている背中だけ(局所)にアプローチしても効果は薄いことがわかると思います。
大切なことは、この筋膜の張力がちょうどいい具合に引っ張り合ってバランスを保つことなのです。
筋膜の張力をイメージしてみてください。
ピン!と上に伸びた姿勢の良い良い人。
背中が丸くなってお腹がたるんでいる姿勢の悪い人。
姿勢が悪いと筋膜の張力が弱くなり、見た目も動きも悪くなるのが想像できると思います。
姿勢の分類
では、あなたの姿勢はどのタイプでしょうか?
正しい姿勢 ①
● 立位の指標 耳→肩峰(肩の出っ張り)→大転子(股関節の出っ張り)→膝の横→くるぶし付近
● 背中を壁に付けた時に、腰と首に手のひらが入るくらい
● 立った時に筋肉の緊張が少なく、一番体に負担がかからない姿勢
● 大事なのは骨盤が自然な状態(ニュートラル)であること、つまり骨盤の可動性があること
悪い姿勢 ②
猫背タイプ…骨盤後傾 背中が丸くなり、頭が前に傾き、肩が内側に入っている。
O脚、変形性膝関節症、腰椎椎間板ヘルニア、肩こり
(高齢者に多い)
悪い姿勢 ③
出っ尻タイプ…骨盤前傾 骨盤前傾で腰の湾曲が過剰に出て、胸を反っている状態
X脚、腰椎分離症、ストレートネック、股関節痛、
(黒人さんに多い)
悪い姿勢 ④
反り腰猫背タイプ…立った時に骨盤を前に突き出して立つ。背中は丸く猫背に見えるが、腰は若干反っている状態。
O脚、お尻が垂れる、下半身が痩せづらい、ふくらはぎのむくみ、外反母趾、肩こり
(日本人に一番多く、産後のママさんがなりやすい)
このように姿勢が悪いといってもタイプは様々。
当院では、姿勢・歩行・動作チェック(身体の基本的な動き)を行い、現状を把握していきます。
どうやって姿勢を改善するの?
今まで長い年月をかけて悪い姿勢で生活してきました。
ここまで習慣化した身体はそう簡単に改善しません。
まずは、評価を基に、固まってしまっている関節・筋肉を動けるようにほぐしていきます。
そして、運動(トレーニング)を入れることで、正しい動きを身体に教育してことが必要になります。
施術だけではその場だけ姿勢が改善しても維持することは困難です。
トレーニングを入れることにより再発防止していきます。
当院では週に1〜2回の施術で6回を目安とさせていただいております。
しかし、残念ながら当院に来ている時だけトレーニングしても正しい姿勢を維持することは難しいです。
大切なことは習慣化です。
当院で正しいトレーニングを処方し、お家でできるようにお伝えしていきます。
そして次回ご来院時に、正しくできているかチェックさせていただき、次のメニューへと進んでいきます。
このメニューは、3カ月の期間で正しい姿勢へのトレーニングを覚えていただき習慣化していただくことを目的としております。